「歯並びがバラバラで歯磨きが大変」
「あごが小さくて歯が生えるスペースがない…」
「受け口で下顎が前に突き出している」
このようなお子様の歯並びの異常に気付いてあげられるかは、
一緒に過ごす時間の長いお母さんにかかっています。
虫歯と同じく、歯並びの問題も早めの発見と治療が重要なのです。
歯並びの異常に早く気付き、的確な治療をすれば、
お子様に負担が少なく、簡単な処置で済む場合があります。
逆に放置すると、将来外科手術などが必要になり、
お子様に非常に大きな負担が掛かることになりかねません。
そのような結果を可能な限り避ける為に、
3歳から10歳くらいまでの、早期の検診・相談をおすすめしています。
小児矯正は大人の歯(永久歯)が生え揃う前に行う矯正です。
歯列矯正は大人になってからでも可能ですが、子供の時期から矯正を行うことによって、
より理想的な治療を行うことが出来る可能性が高まります。
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1: 歯の生えてきた位置が悪く、 並びがガタガタ(叢生) |
2: 噛んだときに前歯が噛まない(開咬) |
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3: 受け口 (反対咬合) | 4: 出っ歯(上顎前突) |
この他にも、噛み合わせが深く、上の前歯が下の前歯を 完全に隠してしまう(過蓋咬合)や、
顎の骨全体が片側に ずれているなどの症状もあります。
何か不審に思ったら、 当院までお気軽にご相談ください。
当院では、以下のような診療プロセスで治療を行っています。
小児期の矯正では、「拡大床(かくだいしょう)」や「ムーシールド」を用いて治療を行います。
小児矯正の目的は以下の2つを達成することです。
拡大床は主に子どもの不正咬合治療に使われる取り外し式の矯正装置です。
口の中に装着して、歯を徐々に広げて動かします。
また、顎の骨は中学生頃まで発達するので、顎の骨の成長のバランスを取ることで、不正咬合を解決するのに役立ちます。
インターネットでは「床矯正によって歯の並ぶスペースができ、
歯を抜かずに矯正できる」といった話をよく見ます。
しかし、拡大床はあくまでひとつの治療手段であり万能の治療器具ではありません。
小児段階での歯並びや顎のバランスを整え、
その後の矯正治療をスムーズに進める目的で使用するのが中心です。
勿論、症状によっては拡大床の治療のみで歯並びや咬み合わせが完治する例もあります。
しかし、複雑な症例では、永久歯に生えかわってからマルチブラケットを使った矯正治療をするのが一般的な処置になります。
下の歯が上の歯より前に出ている受け口(反対咬合)はこれまで3歳児検診で指摘されても、
「永久歯になれば改善されることもありますので、しばらく様子をみましょう。」と言われていました。
しかし、統計では、受け口が自然に治る確率は6%と、非常に低い確率であり、放置して治ることは殆どありません。
むしろ受け口を放置すると、成長とともに悪化する可能性が高いのです。
あごの正常な発育に失敗し、症状が深刻になってしまうと、
大人になってから治そうとしても矯正治療だけでは治せません。
そうなったら顎の骨を切る外科手術が必要になります。
ですから、小児の反対咬合は特に早期の診断・治療が望ましいのです。
そこで当院では、ムーシールドという矯正装置を使用し、受け口の早期治療をおすすめしています。
小児期の受け口の多くは、舌や唇、頬の筋力のバランスが崩れることが原因で起こります。
本来上顎に向かう舌の力が下の前歯に向かってかかると、下顎が徐々に前方に押し出され、受け口になってしまうのです。
ムーシールドは、就寝時に装着することで、口腔周辺の筋肉のバランスを整え、
噛み合わせを改善し、舌を口の中の正しい位置に補正します。